上吊引き戸/ハンガー吊戸(標準荷重)を解説していきます
木製建具の中で引き戸はまず、上吊か下荷重の2種に分かれます。ハンガー吊か戸車かの表記をされる場合もあります
上吊引き戸は開け閉めが軽いこと、建付け調整がしやすいことなどのメリットから多くの建物で採用されています。多く使用されるようになりメーカー各社それぞれの製品が乱立した時期もありましたが、製品開発も進み今は下記に落ち着きつつあるといえます
上吊引き戸(標準荷重・扉重量耐荷重20~35kg用)一般的なメーカーと品番
アトムリビンテック AFDツーウェイソフトクローズカタログページ
スガツネ工業 FD35EVデュアルソフトクローザーカタログページ
ベスト N786UWスリムモーションダブル左記を含むカタログページ
上記3種類のメーカー、品番が規格品でも製作建具でも採用されていることが多いです。現在はソフトクローズ必須です。一般的な家庭及び店舗、事務所等はこちらを選んでください。レール長さ1820ミリ(6尺)ぐらいまでが目安です
上吊引き戸(標準荷重・扉重量耐荷重20~35kg用)選ぶ際の注意
戸袋(ポケット)では金物が変わってきますのでご注意ください。振れ止めを床に取付可能かご確認ください(タイル床やCF床と木床の貼り分け箇所など難しい場合あり)。上吊引き戸は上下に隙間が生じますので、防風・防虫対策が必要な箇所には不向きです。引き残しなしで袖壁や戸袋をゾロで納めたい場合、振れ止めが戸先から露出しないように掛かり代を取るようにしましょう(50ミリ位は必要)
上吊引き戸にはたくさんの種類があります。最近は天井高まであるハイドアも増えてきました。ドアが大型になり、扉重量も増えて上記の金物では耐荷重が不足する場合があります。以下によくある質問の例を箇条書きにしておきます
- 中量級(30~50㎏)の上吊引き戸について
- 2連、3連の上吊引き戸について
- トイレブースを上吊引き戸で施工したい
- 自閉式ハンガー戸について
- アウトセット上吊引き戸について
文責:木製建具金物アドバイザーhk